前回のあらすじ ~コテコテの関西弁を使う関西人を関西人の僕はまだ見たことがない~
甲中・乙本・ヤマさん:・・・・・・・・・・・・・・・
笑怒先生:・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
甲中・乙本・ヤマさん:(な、なぜこんなことに・・・)
笑怒先生:・・・まずは役割分担だな・・・配役を決めねばならん・・・。
甲中:・・・えっと・・・何の配役ですか・・・?
笑怒先生:不動産決済劇場の配役に決まってるだろうが!!!!
甲中:ふど・・・っていだだだだだだ・・・先生、ギブ!!ギブ!!
乙本:せ、先生・・・それ以上はいくら甲中でも(笑)
甲中:いや、何わろとるねん!!・・・ギブ!!まじでギブです、先生!!!!
笑怒先生:軟弱者が・・・ポイッ(甲中を投げ捨てる音)
甲中:・・・ぐう・・・やられてるときは痛いのに何故翌日にはいい感じになるんだろう・・・
乙本、不動産決済劇場って?
乙本:さっきまで、決済当日に至るまでの司法書士事務所が行う準備手続を話していたから、
今からは決済当日にどんなことが行われるかをロープレしようってことだろ、多分。
甲中:(要はごっこ遊びってことか)
笑怒先生:ヤマ!!差配は任せる!!
ヤマさん:・・・はい。とりあえず、こんな感じでどないでしょか?
・・・・・
○買主:甲中
○売主:乙本
○司法書士:我らが笑怒先生
○不動産仲介業者:ワイ(ヤマさん)
○決済場所の銀行員:コト
・・・・・
コト:・・・え?・・・何・・・ここどこ・・・あれ、おにぃ?
甲中:こ、コトちゃん!?どっから出てきた!?
笑怒先生:無論、話の都合からだ
甲中:なんじゃそら!?
ヤマさん:はい台本。
コト:・・・なんだかわからないけど、このとおり演じればいいのね、任せて。私、こう見えて
演劇部なの。
乙本:話が早くて助かる、甲中の義妹とは思えない聡明振りだな。
コト:あ、もしかして、おにぃの友達の乙本さん?おに、義兄からいつもお話うかがってます。
いつもいつも多大なご迷惑をおかけしてすみません。(わお、イケメン♪)。
乙本:いえいえ、多大な迷惑はかけられてるけど、大丈夫。コトちゃんも苦労してるんだね。
コト:そうなんです~♪あ、これも何かのご縁ですし、あとでL○NE交換してください♪
甲中:なんかすげぇ腑に落ちない・・・俺か?この状況に馴染めない俺がおかしいのか?
笑怒先生:さぁ、いつまでウダウダしているんだ、茶番は終わり!!
本番はじめるぞ!!
甲中・乙本・ヤマさん・コト:(今からが真の茶番じゃ・・・)
・・・・・・・・
・・・・・
・・・・
コト:いらっしゃいませ。本日はご来店ありがとうございます♪ご用件おうかがいいたします。
笑怒先生:司法書士のNだ。10時からの買主:甲中、売主:乙本の不動産取引がここであり、その
立合に来たのだが(ドドドドドドドドドド)!!!!
コト:(・・・なにこの擬音?ジョ○ョ?ジョジ○なの?)は、はい、うかがっております。えーと、
こちらのお部屋ご用意いたしております。
笑怒先生:うむ、助かる。すでに誰か来ているのか?
コト:はい、お一人・・・不動産業者の方がすでにお待ちです。
ヤマさん:あ、センセ、まいどまいど♪
笑怒先生:ヤマ・・・いつも早いな。今日もよろしく頼む。
ヤマさん:はいなはいな・・・あ、もうまもなく買主はん、売主はん到着するて連絡ありました。
笑怒先生:うむ、では少し待たせてもらおう
コトちゃん:何かご用件ございましたらこちらの内線にてお知らせください♪それでは後ほど。
(5分後)
甲中:(こ、この台本どおりで良いんだよな・・・)こ、こんにちは、買主の甲中です。少し遅れました
かね?
ヤマさん:甲中はん、全然おそないですよ、わてらも今きたとこですわ・・・あ、こちら今日の取引の
立合いと登記手続担当する司法書士のNセンセです。
笑怒先生:司法書士のNだ。本日はよろしく(ドドドドドドドドドド)!!!!
甲中:あ、よ、よろしくお願いします(ジ○ジョか・・・?)。
ヤマさん:ほな、甲中はん、今日の手続の流れやけど・・・
乙本:遅れてすみません。売主の乙本です。電車が事故で遅延してしまい、いやはやまったくもって
申し訳ない。
ヤマさん:ナイスタイミング、乙本はん。今からちょうど始めるとこですわ。あ、こちら、司法書士の
Nセンセです。
笑怒先生:どうも、司法書士のNだ。本日はよろしく(ドドドドドドドドドド)!!!!
乙本:よろしくお願いします(○ョジョ・・・?)。
ヤマさん:ほな、改めて今日の手続の流れを説明します・・・今日は先日、売買契約を交わした
土地Aの残金決済日です。売買代金○○円のうち、すでに契約時に甲中はんが支払った手付金を
除いた残りの代金の支払手続、固定資産税・都市計画税の精算手続、引渡手続を行います。
んでもって、これらの手続をするにあたっての大前提として・・・まずは、土地Aの名義を乙本はん
から甲中はんに移す、いわゆる所有権移転登記の手続について、必要となる書類が整っているかを
司法書士のNセンセに確認してもらいます。名義変更できる書類揃ってないのにお金動かすわけには
いかんさかいに。
甲中・乙本:はい。
ヤマさん:ほな、センセたのんます♪
笑怒先生:うむ、ではまずは買主の甲中殿から始めよう。
甲中:よ、よろしくお願いします。
・・・・・・
・・・・・
・・・・
・・・
どうもスタッフNです。
え?久しぶりの更新なのに話が全然進んでいないって?・・・まぁまぁ、昔の○ラゴン○-ルZだって、悟○とかベ○ータとか、ヤム○ャとかが30分「はあぁぁぁああああああああ!!!!」ってやってるだけの回とかあったじゃないですか。これぐらい大目に見てやってくだごめんなさい次回もう少し真面目に話進めます
m(__)m
・・・えーと、スタッフNの(浅い)経験からではありますが、なるべく本番に近い感じでシミュレートするつもりですので、生暖かい目で見守ってやってください♪
ということで、不動産決済劇場、最後までお楽しみに♪
次回に続きます。
- Edit
- Permalink
- トラックバック:0
- コメント:0
- ▲
前回のあらすじ ~レッツ、飲みュニケーション シーズン2♪~
ヤマさん:飲み会やーーーー!!
甲中:飲み会やーーーー!!
乙本:・・・・・・
ヤマさん:楽しむでーーーーー!!
甲中:楽しむでーーーーー!!
乙本:・・・・・・
甲中・ヤマさん:うおぉーーーーーーー!!
乙本:・・・・・・
ヤマさん:・・・ちょっと、乙ぼん。テンション低いで。お腹痛いんか?今日はエヌせん
せもおらんねやから、心配あらへんで。
甲中:そうだぞ、乙本。それにお前は、俺と違って、エヌ先生の攻略法もマスターしてる
じゃないか。
乙本:・・・そうだな。少し気にしすぎていたみたいだ。今日は先生いないもんな。
甲中:そうそう、気にしない、気にしない。酒飲みながらさっき(前回)の話の続きを聞
かせてくれよ。
ヤマさん:せやせや、そういや、さっきワシが自分らの話さえぎって帰ってきたもんな。
何の話してたん?ワイもまぜてーな。
乙本;もちろん、ヤマさんなら俺より上手く話しできると思うんでぜひお願いします。
ヤマさん:よっしゃ!!ワイにまかしとき!!とりあえず、この店はいろか♪
・・・間・・・
ヤマさん:えー、ということで、改めてになるけども、先日、我らがN司法書士事務所に、
新世代の若者、甲ぼんが入所しました。前から同年代の乙ぼんがいたけど、乙ぼんは
冷静、というか、じじくさいというか、生真面目というか、ボケ役がいないツッコミ
役というか・・・正直おもんな・・・ゲフンゲフン・・・なところがあったので快活
な甲ぼんが入ってくれてワイ的にはよかったと思うとります。
乙本:・・・(#^ω^) バチッバチッ(何かがはじける音)
甲中:お、落ち着け乙本。スーパーサイ○人2みたいな闘気が出てるぞ・・・
ヤマさん:まぁ、今後はボケ役の甲ぼんとツッコミ役の乙ぼんの若いコンビで事務所を盛
り上げてくれるのは間違いないんで、とにかく、今後のN司法書士事務所の発展を願
って、かんぱーい!!
甲中・乙本:かんぱーい!!
グビグビグビグビ・・・・
ヤマさん:ぷはあぁーーーーーこの一杯のために生きとるで、ホンマ。んで、さっきの話
の続きやけど、自分ら事務所でなんの話してたん?
乙本:それはですね・・・(前回参照)・・・
ヤマさん:かぁー、自分らそんな色気ない話しとったんか?せっかく誰も事務所におらん
かったんやから、好きな女子の話でもすればよかったのに
甲中:いや、修学旅行の夜じゃあるまいし
ヤマさん:まぁええわ・・・、とりあえず、乙ぼんの話はあっとる、流石のインテリさん
やな。こっからはワイが話してもええか、乙ぼん?
乙本:もちろん。
ヤマさん:ええか、甲ぼん。さっきまで乙ぼんが言うた話について、決済当日まで
の間に行う、司法書士事務所の動きについて、つけ加える点がいく
つかある。
甲中:はい。
ヤマさん:まずは買主さんの話や。甲ぼん、不動産を買主さんが買うときに一
番必要となるのはなんや?
甲中:新生活への希望!!
ヤマさん:そうそう、むちゅ~で~♪が~んばるきみ~へ~エールを~♪・・・ってなん
でやねーん、違う違う。お金やお金・・・もの買うにはお金必要やろ?
甲中:あ、そっすね(嬉しそうだな~。今までボケ役が足りてなかったんだろうな)。
ヤマさん:んで、不動産買うお金を調達するにあたって、銀行からお金を借りる場合、い
わゆる住宅ローンを組む場合やな、そんときに司法書士の出番がある。
甲中:司法書士は何するんです?
ヤマさん:大体の銀行をはじめとする金融機関(「以下、銀行等」)は、不動産決済当日に
先立って、ローン契約(金銭消費貸借契約)を交わしたり、その他事務手続を終えて
しまい、当日は融資実行をすぐにできるようにしておくんや。
甲中:なるほど、確かにその方が当日の銀行等の手間は減りますね。
ヤマさん:んで、銀行等は、そのローン契約の際に、そのローンに基づく抵当権設定の登
記手続に必要となる書類も取り交わしておき、司法書士に渡せる状態にしておくん
や。
甲中:それを司法書士は決済前に預かりに行くってことですかね。事前に預かっておいた
方が法務局へ申請する準備もしやすいから、銀行・司法書士双方にとってメリットが
ある動きってわけか。
乙本:さらに補足すると、その抵当権設定登記に必要となる書類、いわゆる設定書類一式
を預かる際に、銀行の担当者に、抵当権の内容を具体的に確認する。間違えた登記を
してしまうと訂正のために、依頼者から署名捺印等をもらい直すような苦労もあるか
ら、ここはしっかりと打合せしておく。
ヤマさん:そういうこっちゃ。んで、次に売主さんの話。
甲ぼん、売主さんが、売ろうとしている不動産に、売主さんがこの不動産を買った時
に組んだローンの返済が残っている場合、通常、その不動産の登記簿はどうなっる?
甲中:どうって・・・売主さんが債務者として記録されている抵当権の登記が残ってるっ
てことですか?
ヤマさん:正解。不動産決済の実務上、こういうことってわりとあるねん。この場合、買
主さんとしては当然、自分の購入の際にこの抵当権の登記は抹消してほしいって思う
わな、自分の借入れと関係ない担保の登記が入っとるわけやし・・・甲ぼん、抹消す
るには、売主さんはどうしたらえぇ?
甲中:・・・決済までの間にローンを完済する?
ヤマさん:それも一つの手や。事前に返済して、銀行から抵当権抹消のために必要とな
る書類、抹消書類一式をもらって、決済前、または、決済時に抹消登記を申請してし
まうわけやな。ただ、残っているローンが少ないならその手も使えるかもしれんが、
何百何千万円もローンが残ってる場合、売主さんはどうやってすぐに返済金を調達す
る?
甲中:どうやってって・・・あ、そうか、売却して得たお金を返済に充てるのか!!
ヤマさん:そう、決済日に売却金で返済して、その日の内に、抹消書類を受け取り、買主
さんの所有権移転登記と同時に抹消登記を申請する・・・これが売主さんにローンが
残っているときの不動産決済の登記の典型的な流れや。
甲中:なるほどなるほど・・・って今の話の中で決済までの間に司法書士事務所が動かな
いといけないことって?
ヤマさん:抹消書類の事前確認や。さっきの買主さんの設定書類と違うて、抹消書類はロ
ーンを完済しないと受け取ることができへん。事前に渡して、完済前に抹消されたら
銀行等としてたまらんわけやから当然やな。基本的には事前に連絡をいれておけば、
決済日に抹消書類は銀行等に用意されとる。でも、もし、何かの手違いで決済当日に
抹消書類が返済先の銀行に用意されていなかったら・・・?
甲中:抵当権が抹消できるかわからない不動産に、買主はお金を払いたくない=不動産売
買がうまくいかない。
ヤマさん:そう、なので、司法書士は事前に抹消書類を準備する銀行に連絡をし、決済日
に売主さんがローン完済することを前提に、抹消書類が決済日に受け取れるよう準備
ができているか、どんな書類を準備しているか、書類を受け取るには何が必か・・・
などを確認しておく必要がある、これが売主さん側の場合の司法書士事務所の動き
や。
甲中:なるほど、登記に必要な書類や見積を事前に案内するだけでなく、買主にローンが
あるか、売主にローンが残っているかの有無によって、司法書士事務所が事前に、銀
行等に対して動かないといけないことがあるかどうかが変わってくるってわけ
か・・・結構大変なんだな。
乙本:甲中、そのとおりだ。これらのことを決済の依頼を受けるたびに司法書士はもれな
く行っていく必要がある・・・万が一ど
こかに漏れがあって、決済当日の手続が滞った場合、売主買主はもちろん、仲介業
者・銀行等・etc・・・多方面に迷惑がかかるため、司法書士事務所の事前の動きは、
とても大事なんだ。さらに、一つ付け加えると、売主側を担当する司法書士と買主側
を担当する司法書士が別々になることもある。その場合は、先に述べたことを、それ
ぞれの司法書士が分担して行うこととなり、司法書士同士でも、決済当日の登記申請
に齟齬がないよう、事前打合せを行うことになる。
甲中:なるほど。そういうケースもあるんだ。いや、いい勉強になりました。ヤマさん、
ご指導ありがとうございました。乙本もいつもながらサンキュー。
乙本:あぁ。
ヤマさん:えーよ、えーよ。甲ぼんが成長したらワイもその分、楽できるようになるわけ
やから、固いことはいいっこ無しや。と、いうことで話もまとまったところで飲も、
飲も♪
甲中:そうっすね。じゃあ料理が冷めない内に改めて・・・
謎の声:まだだ。
甲中・乙本・ヤマさん:!?
謎の声:まだ話は終わっていない。我をさしおいて、楽し気な会話をしおって・・・
甲中・乙本・ヤマさん:え・・・え・・・笑怒先生!?どどど、どうしてここに!?
笑怒先生:何、先方に書類を届けに行った際にそのまま食事をすることになってな。酒を
飲みつつ仲良く話をしていたんだか、気が付けば何故か全員眠っておってな。仕方な
いのでトイレでもいこうと思って部屋を出たら、うぬらの声が聞こえたのだ。これも
運命だな
甲中:(ぜ、全員やられたのか・・・お気の毒に・・・)
ヤマさん:・・・ほ、ほなワイはこれで・・・
笑怒先生:そう言うな、ヤマ。まだまだ時間はある・・・いつものように楽しむぞ!!
さぁ、こっちの部屋へこい!!いつものように問題を出してやる!!
ヤマさん・甲中:いややー、助けておかーん!!
乙本:・・・結局こうなるのか・・・・
・・・・・・
・・・・
・・・
どうもスタッフNです。
いやー、まだまだ暑いですが、このブログを見てみなさん寒さを感じてくださいね(自虐)。
ということで、不動産決済について、司法書士が行う事前準備パート2のお話でした。あとは、決済当日についてですが、次回やろうかな~、それとも一旦話題変えようかな~
さてさて、結局、笑怒先生に捕まった三人。今回はどのように切り抜けるのでしょうか?
次回に続きます。
- Edit
- Permalink
- トラックバック:0
- コメント:0
- ▲
前回のあらすじ
~血祭【けっさい】:古代中国における伝統的な儀式の一つ。その起源は春秋戦国時代までさかのぼり、領土を争う二人の闘士が神前にて誓いを立て決闘し、勝者が領土を獲得、善戦むなしく敗れた敗者は勝者から健闘を称え、幾ばくかの金銭を得ることとなる神聖な儀式である。時代を経るにつれ目にすることは無くなってきたものの、現代社会においても不動産決済という形でその姿を残している・・・。
民○書房刊:「会話出学武司法書士業」より~
乙本:「決済」というのはだな・・・まぁ、↑のとおりだ。
甲中:嘘つけ!!どこの○塾だよ!?下手くそな注釈だな、マジで!!
スタッフN:(個人的には上手くできたと思うんだけどなぁ・・・)
乙本:まぁ、冗談はさておき、「決済」とはお金のやり取りをして取引を終わらせることだ。
不動産業界においてはこの取引は当然、土地や建物の不動産のことを指し、つまり、
不動産について売主買主が売買代金のやり取りをして取引を終了させることだな。
甲中:なるほど。確かにこれなら俺も以前経験したわ。うんうん。
乙本:厳密に言うと、甲中の場合は、金だけ払って逃げられたんで、「決済」したといえる
かどうか怪しいけどな♪
甲中:あ、確かに。俺の場合は取引終了したとは言えないかもだな・・・・。
甲中・乙本:アッハッハッハッハ
甲中:・・・ちょっとAの野郎に血祭申し込んでくるわ・・・。
乙本:落ち着け!!もう終わった話だろ。
甲中:うぬぬ、いつか、いつかあの野郎に鉄槌くだしちゃる!!・・・ってまぁ、それは
そうとして不動産業界における決済が何かは分かったけど・・・
乙本:司法書士がこの場に立ち会ってどうするんだってことだよな?
甲中:うい。
乙本:さすがにこの業界に入ってくる前に俺が話した内容までは覚えていないようだな。
以前にも述べた通り・・・(第5話参照)・・・ということだ。
甲中:おお、おぉ。そうだった、そうだった。司法書士すげぇって思ったもん、マジで。
乙本:ちなみに今のお前なら、何があれば司法書士がお金を払っていいと合図できるかも
わかるんじゃないか?
甲中:えっと・・・所有権移転登記の申請に必要な書類は・・・
(買主が準備するもの)
①住民票
②司法書士宛ての登記申請の委任状等に押印する印鑑【認印可】
③司法書士が買主を本人確認するための身分証
→(運転免許証、マイナンバーカード、保険証等)
(売主が準備するもの)
④売却物件の権利証(登記識別情報or登記済証)
⑤印鑑証明書(発行日から3か月以内)
⑥司法書士宛ての登記申請の委任状や登記原因証明情報等に押印する印鑑【実印】
→厳密に言うと、登記原因証明情報への押印は認印でも良い。
⑦売却物件の評価額が分かる固定資産評価(公課)証明書【実印】
→登記申請の際にかかる登録免許税の算定資料として必要
⑧司法書士が売主を本人確認するための身分証
→(運転免許証、マイナンバーカード、保険証等)
・・・どうだ、合ってるだろう(ドヤ顔)?
乙本:ふむ、所有権移転登記については、そうだな。買主が金融機関にローンを組んでい
る場合、抵当権設定登記も求められるが、その際に必要な書類はどうだ?
甲中:抵当権設定・・・えーっとこの場合、買主に求められるのは・・・さっきのに追加
で・・・次のとおりだ!!
①印鑑証明書(発行日から3か月以内)
②司法書士宛ての登記申請の委任状や登記原因証明情報等に押印する印鑑【実印】
→厳密に言うと、登記原因証明情報への押印は認印でも良い。
乙本:抵当権者である金融機関の必要書類は?
甲中:むむむむ。これは、司法書士宛ての登記申請の委任状【認印可】だ!!
乙本:おお、合ってる。まぁ、登記原因証明情報が何かも言ってもらいたいところだけど、
それを説明してもらうのはまた今度にしよう。
甲中:おう。とにかく、さっき(前回)連絡くれたような不動産仲介業者に必要書類として
これらを案内して、買主売主に当日持ってきてもらうわけだな。
乙本:プラス、こちらが頂戴する登記費用の見積りも案内する。ちなみに決済当日に買主
売主の誰かが欠席する場合、原則は、事前に面談して本人の意思確認をしたうえで、
これらの書類を預かることとなる。
甲中:へぇ~、本人の意思確認をちゃんとするんだな。
乙本:あぁ、お前みたいな犠牲者を出さないために司法書士は頑張ってるんだ。
甲中:・・・俺も助けたい・・・俺のような悲劇を生まないために・・・(ぶつぶつ)
乙本:良い心がけだな(笑)じゃあ、次は売主に・・・
ヤマさん:戻ったでーーーーーって、甲乙コンビだけかいな?エヌせんせは?
甲中・乙本:おかえりなさーい。
乙本:今日は先方に書類を届けてそのまま直帰するそうです。ヤマさんが戻り次第、僕た
ちは帰っていいと指示を受けてます。
ヤマさん:なるほどな。・・・ということは・・・都合がええな。
乙本:と、言いますと?
ヤマさん:飲みに行くで!!
甲中:ゲッ
ヤマさん:甲ぼん。ゲッ、とはなんや、ゲッ、とは
甲中:いや・・・なんか・・・エヌ先生のトラウマが・・・
ヤマさん:あんな、人外魔境と一緒にすんなや・・・甲ぼんを改めて歓迎する会として
飲みに行こうっちゅーハラや。
甲中:チラッ(乙本をうかがう)
乙本:大丈夫だ。ヤマさんはこんな似非関西弁コテコテの似非関西人だけど以外と常識人で
酒癖も悪くない。
ヤマさん:乙ぼんも大概失礼やな~。ええんやでワイは笑怒先生おっても・・・
甲中、乙本:いきましょう、ヤマさん。いや、ヤマ様
ヤマさん:よっしゃ!!ほな、事務所閉めていきましょか。
乙本:さっきの続きは居酒屋で、だな。
甲中:おう。・・・なんか飲みながら仕事の話って大人みたいでいいな♪
乙本:この間もやっただろ。
甲中:い、いや。あれはなんていうか・・・イレギュラー過ぎて・・・
ヤマさん:なんやなんや、二人でこそこそと・・・ワイもまぜて~
・・・・・・
・・・・
・・・
どうもスタッフNです。
このブログを見てくれてる奇特な方々は当然、魁、○塾を知っているよね(断定)
まぁ、それはともかく、今回は不動産決済について、司法書士が行う事前準備と当事者が準備する必要書類についてお話させてもらいました。
ケースによっては、他に追加書類もありますし、司法書士が事前に動かないといけない行動もあります。それらについては次回以降、お話いたします。
ヤマさんと改めて歓迎会を行う面々。ようやくまともに酒を酌み交わせるのか(うらやましい)・・・どんな会話が繰り広げられるやら・・・・
次回に続きます。
おまけ
- Edit
- Permalink
- トラックバック:0
- コメント:0
- ▲
前回のあらすじ~私の判断能力が危うくなったときには貴方が私に代わってスタッフNのクソ野郎をブチのめしてね♡~
-ある日のN司法書士事務所にて-
甲中:・・・よし。これで、被相続人亀戸さんの相続関係を証明する戸籍・除籍・原戸籍
謄本が揃ったはず・・・この職務上請求書(注:住民票や戸籍謄本等を職権で取得
するための超スゴイ用紙)の書き方にもようやく慣れてきたって感じだな・・・乙本、
これで揃ってるかとうかチェックお願い。
乙本:了解。こっちの作業終わったら見ておく。
エヌ先生:あ、甲中君、手空いた?急な話で悪いんだけど、今から○○法務局に行って、
この土地の登記簿謄本と、あの会社の登記簿謄本を取りに行ってくれる?
(先方が)急がないって言ってたからオンラインで申請して郵送してもらうはずだった
んだけど、やっぱり今日必要ってさっき連絡があって・・・今日、他の補助者の人も皆
別件で出払っているってのに・・・まったくもってけしからん話だよね!?
甲中:いやいや、全然オッケーっす。まだまだできること少ないし、俺にできることはなん
でもやりますよ。
エヌ先生:ありがとう♪助かるよ~。
あ、そうだ!!お礼に今晩飲みに・・・
甲中:い、いってきます!!
エヌ先生:あ、ちょっと甲中君ってばまだ話は・・・行っちゃった。最近の若者はせわし
ないなー、まったく・・・
乙本:(・・・甲中もだいぶこの事務所に馴染んできたみたいだな)
・・・・
・・・
・・
甲中:よし、法務局に着いた。確か、この所在の土地の登記簿謄本を請求・・・ってこれ、
地番(※)じゃなくて住所じゃん!?エヌ先生のばか、あほ、腐れ二重人格!!
※スタッフN:土地の登記上の所在及び地番についてですが、たとえば、登記上「○○市
△町□丁目2番1の土地があったとして、ここで言うと「□丁目」までが所在で「2番
1」が地番となります。一見住所と同じように見えますが、実際は地番以降の表示は住
所と異なることが多いです。
地番はあくまで「登記上その土地に振り当てられた番号」で
あり、住所とは違うもの、とでもお考えください(厳密に言うと違うかも)。
甲中:まあいいや、法務局に備えつけられてるブルーマップ(地番住所対象地図)見れば、
住所から地番も特定できるしな。以前は法務局の親切な職員さんに教えてもらうしか
なかったけど、もう俺一人でもこれぐらい・・・どれどれ、ふんふん、よしわかった。
この地番の登記簿謄本とこの会社の登記簿謄本をくださいな♪
法務局の親切な職員さん:はい、発行後、この番号でお呼びしますので、しばらくお待ち
ください。
甲中:はーい。
甲中:フ、俺も成長したもんだ。初めて乙本と一緒に法務局に行った日(第2話)に「金とる
の!?」とか言ってた自分が今では懐かしいぜ。法務局、今ではひとりでできるもん、
フフフフフ・・・・・グフフフフ・・・・ドゥフフフフ♪
幼子:ママ~、あのおにいちゃん、うれしいことあったのかな?すっごく笑ってる。
幼子の母:マァくん!!・・・あんな感じの人に話かけられても絶対について行っちゃ駄目よ、
ママとのお約束!!
幼子:はーい。
・・・・・
・・・
・・
甲中:戻りました~。
エヌ先生、乙本:おかえりなさーい。
甲中:はいどうぞ、取ってきた謄本です。
エヌ先生:ありがとう、ほんとに助かったよ。じゃあ、とりあえず、僕はお客さんに届けてく
るね。もうそこそこの時間だし、今日はこのまま直帰させてもらいます。二人もヤマさん
が外回りから戻ってきたら、適当に帰ってもらっていいから。
甲中:え?俺たち二人だけ残して大丈夫ですか?自分で言うのもなんですけどバイト二人を
残すのは、事務所の資料とか依頼者の個人情報とか危ないんじゃ・・・
エヌ先生:大丈夫!!二人が誠実で無責任な人でないとうことは確信してますから♪
外部からの電話とか、仕事でわからないところとかあったら、遠慮なく電話くださいな。
じゃあね~♪
甲中&乙本:いってらっしゃーい。
乙本:・・・どうだ、甲中。意外と器でかい人と思わないか?
甲中:あぁ、初日(第10話から第16話)はどうなることかと思ったけど・・・お酒さえ入
らなければ全然尊敬できる人だな。なんか、信頼にこたえたくなる・・・お酒さえ入らな
ければ・・・
乙本:そう。お酒さえ入らなければ・・・。
電話音:URryyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyy
乙本:おっと、早速電話か・・・。はい、N司法書士事務所です。
??:いつもお世話になっております。誠実不動産の中瀬です。
エヌ先生いらっしゃいますか?
乙本:申し訳ございません。エヌは外出中でして、本日はそのまま帰宅する予定です。
中瀬:あ、そうでしたか・・・。
乙本:私でよければお話おうかがいしたうえでエヌに申し伝えますが・・・。
中瀬:よろしいですか。助かります。えっと、今月末に決済の立合をエヌ先生
にお願いしたくて・・・。
乙本:ご依頼ありがとうございます。場所やお時間は・・・?
中瀬:USJ銀行○○支店にて午前10時からです。買主様・売主様両方の代理をお願いしたく
て・・・ちなみに買主様はローンありで、売主様は住所変更と抹消ありです。後ほど資料
はエヌ先生にメールさせていただきます。
乙本:承知しました。今のところエヌの予定も空いているはずです。近日中にエヌから必要
書類のご案内やご費用見積をお知らせするようにいたします。
中瀬:ありがとうございます。では、失礼いたします。
乙本:はい、ありがとうございます♪・・・ふぅ、決済の依頼か。
甲中:ケッサイ・・・なんかここに働き始めて何度か耳にした言葉だけど・・・具体的には
どういうことなんだ?
乙本:?経験者のお前が今さら何言ってるんだ?
甲中:経験者・・・どういうこと?
乙本:そうか、まぁ、「決済」って言葉だけじゃ通じないか・・・業界用語みたいなもんだ
しな。いいか、甲中。不動産業者から依頼がくる決済とは、つまり「不動産売買の代金の
支払日に、司法書士さん立ち会ってください。」という依頼なんだ。
甲中:ふ、不動産売買・・・だと・・・うっ・・・あ、頭が・・・
乙本:トラウマ(第1話~第3話)が起きたようだな・・・クククク
甲中:いや、なに笑っとるねん。ちょっとそれっぽく振舞っただけだい。
乙本:ちっ、残念。
甲中:そうか・・・「ケッサイ」「ケッサイ」ってよく聞こえてたから、何のことかなって
思ってたけど、不動産売買のことだったんだな。
乙本:そう。ちなみに「取引の立合いお願いします」とか依頼されるときも同じ意味だ。
甲中:確かに前に、乙本が言ってたもんな。「司法書士がいれば、俺がAに騙されることはな
かった」って。決済の立合いっていうのはまさにそういうことなんだな。
乙本:そう。ちなみに決済立合は司法書士の花形業務の一つと言える。
甲中:乙本、今忙しくなかったら、もうちょっと具体的に教えてくれないか?
乙本:・・・いつもながら俺になんの得があるかわからんが・・・まぁ、今後、N司法書士事
務所のためにはなりそうだし、いいだろう・・・そもそも「決済」というのは・・・
・・・・・・・
・・・・・
・・・・
はい、どうも、スタッフNです。
最近趣味のジョギングで、公式ハーフマラソン2時間切ることができて調子にのってます♪
いやー甲中君、まだまだ学ぶことはたくさんありますが、少しずつ司法書士事務所に馴染んできたんじゃないでしょうか?うらやましい・・・こっちはもう15年近く働いてるのにいまだに、仕事できずしどろもどろなのに・・・うらやましい・・・うらめしい・・・うらめ・・・
ってそんなこと言ってる場合じゃないですね。来ました「決済」案件。以前に甲中君が盛大にやらかした案件ですが、司法書士は具体的にはその場でどのように立ち回っているのでしょうか?
今後、マイホームを中古売買で購入する人にとっては必見の内容となる・・・はずです。
次回に続きます♪
おまけ
- Edit
- Permalink
- トラックバック:0
- コメント:0
- ▲
前回のあらすじ ~喉を指で突いて話せなくするとか、首を後ろからトンって叩いて気絶させるとか、本当にできるなら一度はやってみたい~
甲中:ヒュー、ヒュー、ヒュー(は、話せねぇ、リカちゃんの前でなんて失態・・・)
リカ:甲中君大丈夫?(そっと甲中の首元に手を当てる)
甲中:っっっつ!!!!だ、大丈夫だよリカちゃん・・・な、なんてったってきた、鍛え
てるからね、ちょっと乙本をからかっただけさ、はははは・・・
乙本:おぉ、一発で復活した・・・さすが丙条リカ・・・我が大学が誇る「特級過癒
温女(とっきゅうかゆおんじょ)」の一人なだけのことはある。
リカ:?とっきゅうかゆおんじょ・・・ってなに・・・
甲中:(食い気味)癒し過ぎる温かい女性ってことだよ!!
リカ:そんな・・・別にわたし普通だよ。
乙本:多くの男子学生にアンケートをとったところ「だが、それがいい」とのことだった。
まぁ、誇ってもいいんじゃないか・・・んで、甲中も復活したところでそろそろ任意
後見制度について話してもいいか?
甲中&リカ:はーい。
乙本:(丙条がいる限り、余計なチャチャは入らなそうだな・・・)成年後見制度を利用
することにより、成年後見人・保佐人・補助人が選任されるってことはこれまで話し
たよな。任意後見制度においても同じように制限行為能力者本人のために任意後見人
が選任され、本人を手助けしていくってところは変わらない。
甲中&リカ:ふんふん。
乙本:じゃあ、任意後見制度と成年後見制度との決定的な違いは何か・・・それは、任意
後見人が本人を手助けできる範囲については、本人と任意
後見人候補者との契約により決まるってことだ。
甲中:・・・な・・・んだ・・・と・・・?(どういうこと?)
リカ:・・・さっきまでの成年後見制度は、成年後見人・保佐人・補助人それぞれ、ケー
スバイケースはあれど、各々ができることは法律の範囲内で限られていた感じだった
けど、任意後見制度は、そのあたりを自由にできるってことかしら?
乙本:そういうこと。任意後見制度を平たく言うと、ある人が自分の判断能力が衰えたと
きに備えて、まだしっかりしているうちに、「私の判断能力が危うくなったときには
○○さん、貴方が任意後見人として私に代わってあんなことやこんなこと
をやってね」っていう契約を事前に交わしておくことで、いざそのような場面になった
ときは任意後見人があんなことやこんなことをすることができる制度だ。
甲中:なるほど、そういうことか。ちなみにその「あんなことやこんなこと」
に制限はあるのか?
乙本:特にない・・・が、あまりに非倫理的な内容・・・例えば、「私の判断能力が危う
くなったときには貴方が私に代わってスタッフNの野郎をブチのめし
てね♡」なんてのはダメなんだろうな。
甲中:ダメなのか?むしろアリだろ。だってスタッフNだぞ?これが新年最初の
投稿だぞ?
乙本:・・・そうだな、俺の例えが悪かった。スタッフNなら全然OK♪でも他の人の場合
はダメなんだろう・・・と訂正しておく。
甲中:だな♪
リカ:・・・(スタッフNってそこまで酷い人なのかしら?)は、話を戻しましょ、乙本
君。そうなると、一つ疑問があるの。いざ、本人の能力低下により、任意後見人が動
くことになったとして、その・・・「あんなことやこんなこと」(なん
かちょっと恥ずかしいわ)を本人から任されていたって、任意後見人はどうやって他
の人に証明できるのかしら?
乙本:さすが丙条、いいところに気づく。任意後見制度は確かに本人と任意後見人との契
約である程度は自由に内容を決めることができるんだが、実はこの任意後見人も成年
後見制度と同様、家庭裁判所の監督下にあるんだ。
甲中&リカ:どういうこと?
乙本:そもそも任意後見制度を利用するには、本人と任意後見人との契約書を「公正
証書」・・・これは公証人という法律専門家に作ってもらう書類であって・・・
細かい説明は今は省くが、要は公証人に契約書を作成してもらう必要があって、契約
書の作成後その内容を、公証人が登記するんだ。
甲中:ほう、そうなるとどうなるんだ?
乙本:さっき(第18回)見せた後見登記事項証明書のような登記記録が任意後見人につ
いても作成され、任意後見人が任された内容についてもその登記事項証明書に記載さ
れる。
甲中:なるほど、結局、任意後見人が本人から任された手続をする
にはその登記簿謄本をその都度、見せないとできないっ
てことか。
乙本:そういうことだ。家庭裁判所のお墨付きがあってこそ、任意後見人は行動できるっ
てことだな。加えて・・・
甲中:加えて?
乙本:もう一つ付け加えると、任意後見は本人の判断能力が衰えた際に家庭裁判所にその
旨伝えて開始されることになるんだが、その際に任意後見監督人が必ず付
される。
甲中:任意後見監督人?さっき(第18回、第19回)の成年後見監督人みたいなもんか?
乙本:そう、任意後見人が暴走しないように適正に業務をできるよう、さらにもう一つの
ストッパーがかけられているわけだ。ただ、これはせっかく本人が任せた内容を任意
後見人が行おうとするにあたって、監督人が形式的な判断で任意後見人の行動を制限
してしまうというデメリットにもなるという、成年後見監督人と同様のある意味諸刃
の剣な一面もある。
甲中:聞いた感じ、最初は成年後見制度より全然自由な制度と思ったけど、やっぱり一筋
縄ではいかないんだな。
乙本:そのとおり。なお、この任意後見契約を締結する際に、本人の判断能力が低下する
前でも代理人に財産管理してもらったり、本人が亡くなった後の諸々の事務手続も行っ
てもらうために「財産管理契約」「見守り契約」「死後事務委
任契約」などの契約を同時に締結することもしばしばある。ちょっと駆け足になっ
たが、以上が任意後見制度の概要だ。丙条もわかったか?
リカ:・・・やっぱり二人ともすごいわ。・・・話全体の趣旨はなんとなく分かったけど、
途中から専門用語が多くて、私、すっかり蚊帳の外・・・。
甲中:!?り、リカちゃん。そんなことな・・・
乙本:そんなことないぞ、丙条。
リカ:乙本君・・・。
乙本:専門用語なんてもんはそれこそ、その業界の仕事をしていれば嫌でも理解できる。
大事なのは物事の本質を理解することだ。丙条はさっき任意後見人の権限をどうやっ
て他者に証明できるか聞いたよな。そういう誰もが思う疑問に到達することが本当は
大事なんだ。俺が偉そうに言えることじゃないが、丙条も・・・気が狂うほど
認めたくはないが甲中もその資質を俺以上に持っていると思う。
甲中:お前は俺を認めるたびに発狂するのか・・・
乙本:(無視)だから、そんなに自分を卑下することはない。自信を持て、丙条。
リカ:・・・ありがとう乙本君。今までそんな風に励ましてくれた人っていなかったから
なんだかすごく新鮮な気分。・・・司法書士?の仕事に少し興味が出てきたかも・・
・。これからも時間が空いてるときに色々と教えてね♪
乙本:おお、いつてもいいぞ。
リカ:♪
甲中:(あれ?何この感じ・・・私、すっかり蚊帳の外・・・)
リカ:じゃあ、私、今日は帰るわね。二人ともまた明日のゼミで♪
甲中&乙本:お疲れ~(スタッフN:なんで大学生ってそんなにしんどくもないのに「お
疲れ~」って言うんでしょうかね?昔、自分も言ってたけど)
甲中:乙本・・・
乙本:?どうした甲中?
甲中:今日も良い天気だな・・・
乙本:そうか?曇天だぞ。
・・・・・・・
・・・・・
・・・・
どうも、スタッフNです。
皆様、新年明けましておめでとうございます!!
・・・いや、ホントすみませんホントすみません。もう3月ですよね。わかってます。わかってはいるのですが、今日に至りました。光陰矢の如し。なんか文句あんのか、この野郎(開き直り)m(__)m
それはそうと、任意後見制度です。家庭裁判所の監督があるとはいえ、事前に契約しておくことで、ある程度の内容は任意後見人が自由にできるので、成年後見制度よりは自由度が高い制度と思うのですが、いかがでしょうか?
とはいえ、自分の判断能力が低下した時のことまで考えてこの契約をしておく、という方が少ないのが現状ではあります。もっとこの制度を国や司法が知らしめたらいいのに・・・信託か、やっぱり信託が良いのか?
それはさておき、後見・任意後見の概要を学んだ甲中くん(とリカちゃん)。各々の青春模様がどうなるかは置いておくとして(スタッフNにはこれ以上描けません。だってそんな青春送ってな・・・)、次はいかなる司法書士業務を学んでいくのでしょうか?
次回に続きます。
- Edit
- Permalink
- トラックバック:0
- コメント:0
- ▲